Siesta ~勝手気ままなぼくんちへ・・・~

おいしいものが好き。自動車乗るのが好き。勝手気ままな自由人です。 お酒は殆ど飲めません。 スピードも出しません。 おねぇさんが大好きです。 規則正しい生活しないと体が持ちません。 暴食はしないつもりです。こんなボクですが、よろしかったら遊んでやってください。お手柔らかにお願いします。

意味は同じなのに

●「御社」と「貴社」、「弊社」と「当社」違いはある?



──まず、「御社」と「貴社」について。両方とも相手の会社を指す敬語だと思うのですが、使い分けは必要なのでしょうか?



「まず、この文章の意味はわかりますか?



『きしゃのきしゃがきしゃできしゃした』



漢字で書くと、『貴社の記者が汽車で帰社した』となるわけですが、音で聞くとわかりづらいですよね。ですから、文書のときは『貴社』、口頭では『御社』を使うのが一般的です」



──なるほど! では「弊社」と「当社」はどうでしょうか。「弊社」の方がへりくだっている気がしますが……。



「そうですね。『弊社』は社外の人に対して使い、『当社』は社内の人同士で使うのが普通です。また、社外の人に強気な態度で臨むときは『当社』を使うこともありますよ」



──案内パンフレットなどに「当社は……」という文言を見かけることがありますね。



●「殿」は「様」より丁寧か?



──次に「殿」と「様」。なんとなく「殿」の方が上という感じがしますが……。



「『殿』も『貴社』と同様、文書のみで使用します。だって口頭で『○○殿は……』って言ったら、時代劇みたいでおかしいでしょ?(笑)」



──そうですね(笑)。でも、「様」は口頭でも文書でも使いますよね?



「はい。『様』は、どんな場面でも使えます。一方『殿』は、目上の人が目下の人に文書を送るときや、組織が個人に文書を送るときなどに使われます。わかりやすい例だと、表彰状。『様』より『殿』が多く使われていますよね」



──では、通常は「様」を使った方が無難ということですね。



●「承知しました」と「了解しました」は同じ?



──「わかりました」の敬語には、「承知しました」と「了解しました」があります。これも違いがあるのでしょうか?



「ドラマ『家政婦のミタ』のミタさんのセリフ『承知しました』が一時流行しましたね。あのように、目上の人には『承知しました』を使います。



辞書にも、『承知』は『依頼・要求などを聞き入れること』、『了解』は『物事の内容や事情を理解して承認すること』とあるように、『了解しました』は目上の人に対して使う言葉ではないのです」



──ちなみに『かしこまりました』はどうでしょうか?



「これも辞書で調べると、『命令・依頼などを謹んで承る意を表す』とありますから、目上の人に使うことは何ら問題ありません」



──整理すると、目上の人には「承知しました」または「かしこまりました」、立場が同じ人には「了解しました」ということですね。



●「恐れ入りますが…」と「差し支えなければ…」、どう違う?



──最後に「お差し支えなければ……」と「恐れ入りますが……」の違いについてうかがいます。どちらも明らかにへりくだっていますが、何か違いはあるのでしょうか?



「はい。少し言い換えてみるとわかりやすいですよ。



『お差し支えなければ……』は『もし差し支えるなら、断ってもらって構わない』というニュアンスを含んでいますよね。一方『恐れ入りますが……』は言い換えると『申し訳ないけど、よろしく』と、相手に断る余地を与えていません。



よって、『恐れいりますが……』の方が、強制力があるといって良いでしょう」



──今度から必ず『恐れ入りますが……』を使うようにします!



日ごろ何気なく使っている敬語ですが、正しく使わないと影で笑われてしまうことも。正しい敬語を身につけて、一目置かれる存在になりましょう。